日常
「まく子」
こんにちは。
スタッフの近藤です。
両親が本好きで、
小さい頃から贈り物は本。
そんなことから、自然と本を読むのが好きになりました。
そんな私がよく読むのは、
原田マハさんと東野圭吾さんの作品。
今まで選んだ本にハズレがなかったこと(←あくまで私見です)がその理由です。
最近、もう一人、魅力的な作家さんに出会いました。
西加奈子さんです。
え?今頃?って感じですが(^^;)
きっかけは、映画化です。
「まく子」というタイトルは人名でなく、なんでも「まく」子という意味。
ひなびた温泉街にある旅館の一人息子で、小学5年生のサトシが主人公。
教室で交わされる男子と女子の会話、関係性がどこか懐かしい。
子どもっぽい友達といるのが恥ずかしいと思いながら、大人になることを受け入れられず悶々としていたある日、不思議な女の子コズエがやってきます(不思議の理由は内緒)。
彼女の発する言葉や行動は、頑なに変化を拒んでいたサトシの心を徐々に開いていきます。
男の子が大人になっていくとき、必ず、経験すること。それに戸惑う姿も、ドキっとするほど丁寧にリアルに描かれています。
その戸惑いを受け止めてくれたのは、大嫌いだったはずの父親。
そこから関係性が変わっていきます。
物語の終わり。
サトシは、とても大人びて、
自分の息子(←いないんですけど)の成長を見るようで胸熱。
グイグイと引き込まれ、一気に読み終わりました。
「次、どれ読もうかなぁ。」
そんな時、候補の一冊にしていただければ幸いです。
✳︎映画化を機に文庫化されています。