社会保険労務士法人アシスト

皆様こんにちは！社会保険労務士法人アシストの西村です。
厳しい残暑が続きますね。体調を崩しやすい時期なので、
健康に気を付けて過ごしましょう！

さて、今回のブログでは「最低賃金」について取り上げます。
最低賃金とは、「働く人すべて」に適用される、
最低の賃金額を保障する制度です。

これは「強行法規」であり、使用者（雇う側）と労働者（働く側）
のいずれもが遵守すべきものとなっています。

具体例でみていきましょう。

ある企業で働くことが夢だったAさんは、会社の社長に
次のように頼み込みました
（ちなみにこの会社の所在地における最低賃金は
時給900円とします。）。

●Aさん「私をここで働かせてください！時給300円で
かまいません。貯金があるので生活には困りません。」

●社長　「わかりました！あなたの夢をかなえましょう！
時給300円は少なすぎなので、時給500円支払います。」

●Aさん「有難うございます！一生懸命働きます！」

Aさんは夢をかなられ、素晴らしいですね！
めでたし、めでたし・・・

といいたいところですが、実はこれは法違反になるのです！
いくら労働者が希望して、最低賃金を下回る賃金額で合意して
契約を結んだとしても、最低賃金を下回る部分の契約は
無効になります。
その結果、会社はAさんに最低賃金額（時給900円）以上の
賃金を支払う必要があるのです。

また、先ほども記したように、最低賃金は
「働く人すべて」に適用されます。

つまり、「アルバイト」、「パート」、「嘱託」など
呼び方を問わず、働いて賃金をもらう人には必ず適用されます。

もちろん、年齢や国籍も問われません。
違法に子供を働かせたり、違法に外国人を働かせたような場合で
あっても、最低賃金以上の額を支払う必要があるのです！
（もちろん違法な雇用の部分は別に罰せられます。）

最低賃金は毎年見直されており、今年も10月より全国平均で
31円上昇されます。
気づかないうちに従業員の賃金が最低賃金を下回っていることも
よくあります。
この機会に、従業員の賃金が適正かどうか見直してみては
いかがでしょうか。

社労士事務所では、賃金額が適正かどうかや、
賃金額決め方について、社長さんからのご相談に対応することが
できます。
ぜひ、お気軽にご相談くださいね！