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働き方改革シリーズ①「年次有給休暇の確実な取得」について
皆さん、こんにちは。
社会保険労務士の高橋です。
本年4月からの「働き方改革」について、関連する法改正をシリーズで解説していきます。
1つ目のテーマは「年次有給休暇の確実な取得」です。
「働き方改革」により労働基準法が改正され、本年4月から年次有給休暇を年間5日は従業員に確実に取得なせなくてはならないということになりました。
これまで、年次有給休暇の取得については労働者に任せていたのですが、今後 年5日間の休暇の取得は『会社の義務』になったということですね。
この改正は、会社の規模・業種(法人・個人事業主)にかかわらず適用され、違反した場合には罰則もありますのでご注意ください。
●まずは、年有給休暇が発生する条件・日数を確認していきます。
労働基準法では、
1.雇入れの日から6カ月継続して雇われていること
2.全労働日の8割以上を出勤してること
この2点を満たしている全ての従業員に「年次有給休暇」は発生します。
これまで世間でよく耳にしたのが、「アルバイトって有給休暇って無いよね」というご質問・・・。
私自身も学生時代にアルバイトをしていましたが有給休暇を取れるものと思っていませんでした。
ただ、年次有給休暇の発生の条件は上で書いた2つだけなんです。
正社員・契約社員・パート・アルバイトという区分にかかわらず有給休暇は発生するということなんです。もちろん月給制・時給制といったことでも左右されるわけではありませんので、例えば時給制のアルバイトの従業員が有給休暇をとれば、その日の時給は支給しないといけないということになります。
●次に年次有給休暇が付与される日数です。
・原則的な付与日数
・週所定労働日数が4日以下かつ週所定労働時間が30時間未満の従業員の付与日数
このように、働く日数や時間によって付与される年次有給休暇の日数は異なります。
これまで休暇日数の管理をしてこなかったという場合は、一度、自社の従業員様でどれくらいの日数が発生しているのか確認してみてください。
では、次回 「年次有給休暇の付与についての会社の義務」について解説していきます。