ブログ
退職について①
皆さん、こんにちは!
社会保険労務士の吉田です。2023年も残り2ヶ月半となりました。今が季節の変わり目で体調管理が大変ですが、残り期間も体調管理に気をつけて過ごしていきましょう。
さて、会社にとって従業員を雇用する上で避けて通れない問題が「退職」です。今回はこの「退職」について取り上げたいと思います。
退職は、使用者が労働者に対し、労働契約の解約を一方的に通告して辞めさせる「解雇」には、法律上の厳格な規制がありますが、労働者が一方的に辞めることについては法律上の規制はありません。退職の効果は民法では、2週間経つと退職の申し出の効力が発生すると定めています。
退職の効果は、2週間待たなければ辞められないという意味ではなく、2週間おけば使用者側からの損害賠償請求ができなくなるという意味です。
このことから、就業規則で「労働者は1ヶ月前に退職を申し出なければならない」と定めていても、退職願を提出して2週間を経過すると使用者の承諾がなくても、原則として退職の効力が発生します。
なお、「やむを得ない事由がある場合」、つまり、労働者側が辞めても当然だというだけの相当の理由がある場合には、労働契約は即時解除することができます。
次回は、退職と労働契約、就業規則の関係についてお伝えします。