業務ブログ
ワクチン接種に関する休暇や労働時間の取扱い
皆さんこんにちは。
東京オフィスの吉田豊です。
東京・大阪などに出されている緊急事態宣言の期間が延長されそうな感じになってきましたね。引き続き感染防止に努めていきましょう!
さて、現在高齢者に対する新型コロナワクチンの接種が進められていますが、その後は接種対象者が拡大されて労働者の方などに対する接種が開始されることになります。労働者の方がワクチンを接種する場合には、その接種する日の扱いについて企業側での対応が求められますが、ここでは厚生労働省から発表されたワクチン接種に関する休暇や労働時間の取扱いについてお伝えします。
厚生労働省では、労働者の方が安心して新型コロナワクチンの接種を受けられるようにするための取組みとして、主に次の①~③が労働者の任意に利用できるものである限り、ワクチン接種を受けやすい環境の整備に適うものであり、一般的には合理的であるとしています。
【取組例】
①ワクチン接種や、接種後に副反応が発生した場合の療養などの場面に活用できる休暇制度を新設すること
②既存の病気休暇や失効年休積立制度(失効した年次有給休暇を積み立てて、病気で療養する場合等に使えるようにする制度)等をこれらの場面にも活用できるよう見直すこと
③特段のペナルティなく労働者の中抜け(ワクチン接種の時間につき、労務から離れることを認め、その分終業時刻の繰り下げを行うことなど)や出勤みなし(ワクチン接種の時間につき、労務から離れることを認めた上で、その時間は通常どおり労働したものとして取り扱うこと)を認めること
なお、上記の取組みを行うにあたって、就業規則を変更する場合はその変更後の就業規則を周知する必要があります。また、常時10人以上の労働者を使用する事業場の場合、就業規則をその事業場管轄の労働基準監督署に提出する必要もありますので、ご注意ください。
こうした対応に当たっては、新型コロナワクチンの接種を希望する労働者にとって活用しやすいものになるよう、労働者の希望や意向も踏まえて検討するようにしましょう。