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【厚生年金保険】標準報酬月額の上限改定
みなさん、こんにちは。
社会保険労務士の山下です。
今回は、厚生年金保険料についてのお知らせします。
健康保険料及び厚生年金保険料は、被保険者である従業員の給与額を基に決定された「標準報酬月額」に応じた額となっており、従業員と事業主が折半負担しています。
この標準報酬月額は、現在、以下のようになっています。
<健康保険法>
第1級(58,000円)から第50級(1,390,000円)までの50等級
<厚生年金保険>
第1級(88,000円)から第31級(620,000円)までの31等級
今回、令和2年9月1日より、厚生年金保険の標準報酬月額の最高等級「第31級(62,000円)」の上に、新たな等級「第32級(650,000円)」が追加され、上限が引き上げられることになりました。
このように標準報酬月額等級の上限を弾力的に変更することは、政令により行うことができます。
【根拠条文】厚生年金保険法第20条第2項
毎年3月31日における全被保険者の標準報酬月額を平均した額の100分の200に相当する額が標準報酬月額等級の最高等級の標準報酬月額を超える場合において、その状態が継続すると認められるときは、その年の9月1日から、健康保険法に規定する標準報酬月額の等級区分を参酌して、政令で、当該最高等級の上に更に等級を加える標準報酬月額の等級区分の改定を行うことができる。
今回、これまで第31級だった方が第32級に引き上げられることになると、厚生年金保険料は5,490円UP(労使それぞれ2,745円UP)となります。
なお、健康保険についてはこのような改定はありません。
また、この改定による等級の変更については、特に手続きは必要ありません。
改定後の新等級に該当する被保険者の方がいる対象の事業主へ9月下旬頃に通知があるそうです。