スタッフブログstaff blog

伊藤若冲の眼差し

Posted on November 19, 2020, In: 日常

こんにちは。

大阪オフィスの近藤です。

 

自粛要請により休館が続いていた映画館や美術館の営業再開。

待ちに待った日がやってきたなと思う反面、

府県をまたぐ移動に足を踏み出せずにいました。

高齢で病歴のある両親への感染リスクを高めない。

それが、私にとって一番重要だったからです。

 

そんな時、地下鉄の駅で目にした

京都国立博物館で開催される「皇室の至宝展」(~11/23)のポスター。

伊藤若冲の絵に惹かれ、足が止まりました。

 

江戸期に京都で活躍した伊藤若冲は、

テレビで初めて「樹花鳥獣図屏風」を見て以来、私の大好きな絵師の一人。

2016年、生誕300年記念に東京で開催された「若冲展」では、

実物のもつ迫力に圧倒され、しばらくその余韻から抜け出すことができませんでした。

 

今回展示される「動植綵絵」は、滅多に公開されない貴重な作品であり、

東京で目の当たりにしたあの日以来、

叶うならもう一度とずっと思っていたものだったのです。

 

「こんな時でなければ、絶対、行くんだけどな…」

母の診察のため病院に向かう車中、そうつぶやいた私に父が放った言葉。

「我慢することない。行って来たらいい。」

その一言に救われ、若冲に会いに行くと決心できました。

 

10月某日、待ちに待ったその日。

気がはやる私は、指定された時間よりも前に会場に到着。

すべてが貴重な作品なのですが、どこか気もそぞろ(^^;

待ち望んでいたその絵は、狩野派の作品とともにありました。

最初に心を奪われるのは、その緻密さと鮮やかさ。

「その生命を漏らさず描き切る。」

そんな若冲の情熱が作品一つひとつに溢れ、心が震えました。

 

伊藤若冲の作品を様々なメディアで目にしますが、

実物でなければ感じることのできないことがたくさんあります。

今回の作品以外、例えば墨絵にも素晴らしい作品があり、

いろんな美術館で見ることができます。

感染が再び広がっている現在、出かけることをお勧めすることはできませんが、

いつか機会がありましたら、是非。

 

最後に。

このブログを書き起こしながら、ふと思ったこと。

若冲のような眼差しで、いろんなことを見ることができたら、

今まで気づかなかった大切なことに気付けるのかもしれない。

こんな時だからこそ。